法話

【節分】 ~鬼は心の中に~

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◆はじめに

2月3日は節分です。ずいぶん前のことですが、
保育園から帰ってきた子供たちが「お父さん、鬼は自分の心の中にいるんだよ。
いじわる鬼や泣き虫鬼を追い出すんだ」と話してくれました。

◆「鬼」とは

もともと鬼とは、先に亡くなった人という意味で
「鬼」という漢字は大きな面をかぶって死者の霊魂にふんするさまを表しています。
私たちの心の中には、良い心と悪い心があります。
その心のバランスが崩れて悪い心が大きくなった時は、
自分のことしか考えず他を傷つける鬼のようになってしまいます。

◆「水」と「氷」

江戸時代に禅を広めた白隠さんは、
「水」と「氷」にたとえて私たちの心を解き明かしてくださいます。水と氷は本来同じものです。
ですが、水はどんな器にも隙間なく収まることが出来ますが、氷は器に合わせることが出来ません。
私たちの心も水のようであれば、相手に合わせることが出来ますが、
氷のように固く冷たい心では、相手を傷つけてしまいます。

◆おわりに

「節分」は、自分の心を見直す機会です。
「鬼は内、福は外」で周りの人に福がおとずれて笑顔になれば、あなたもきっと幸せな気持ちになれます。