
【こどもの日】 ~啐啄同時~
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◆はじめに
こどもの日は、子供の健やかな成長を願う日です。 新年度が始まって早や1か月、そろそろ新しい習い事や部活動を始められるお子さんも多いかと思います。 先日、友人のお子さんが演奏会に出ると言うので、聴きに行きました。 そのお子さんは、これまで体育系の部活に所属していたのですが、吹奏楽部に入りたいと言ったそうです。 親御さんは意外だったそうですが、これまで自分で何かをしたいといったことのない我が子が言い出したことなので応援することにしました。
◆啐啄同時
啐啄同時という禅の言葉があります。 ひな鳥が卵からかえるときの様子を表しています。ひな鳥が卵から出るには内側からくちばしでついて殻を割る必要があります。 これをはし打ちと言いますが、数時間から数日をかけてコツコツと割っていきます。 それに気づいた親鳥は、ひなが卵から出やすいように手助けをします。 ひなは内側から卵をつつき、それに合わせて親鳥は外側から殻をつつきます。 ひなの様子を啐、親の様子を啄と言い、タイミングを合わせなくてはいけません。 先日の演奏会で見た友人のお子さんは、とても良い笑顔でステージ上に輝いていました。
◆おわりに
お子さんに限らず、新入社員や地域のサークル活動でも、新しく入ってきた方に対して経験者は親切丁寧に教えようとします。 しかし、時には待つことも必要です。静かに見守って、相手がこうしたいというタイミングで手を差し伸べることが本当の手助けなのです。 観音様の観とはそのようなこころのことをいいます。
【地蔵院通信】令和7年お正月 第57号
謹んで新年のご挨拶を申し上げます。 檀信徒の皆様方には、旧年中の御法愛を厚くお礼申し上げます。 本年も何卒よろしくお願い申し上げます。
合掌
思い起こせば、昨年の夏には皆様に大変ご迷惑とご心配をおかけし誠に申し訳ありませんでした。 猛暑が続いたために熱中症で倒れ、病院で1週間点滴をしました。 体調が戻ってからもきつい日差しを浴びますとめまいを起こすほどでした。本当にご迷惑とご心配をおかけしました。 体調を崩して感じたのは、普段元気でいられることがどれだけありがたいことかということでした。 禅の言葉に「無事是貴人」とあります。作家の菊池寛がこの言葉をもじって「無事是名馬」と書かれたのが有名になりました。 菊池寛さんは「常に無事であってくれる馬が望ましい」とおっしゃいましたが、禅の言葉の意味は違います。 「無事」とは他に求める心がなくなった状態、「貴人」とは仏さまです。 私たちは色々なものを求めて日々生活をしています。お腹が空けばご飯を求め、寒ければ暖を求めて、常に何かを求めて探し回っていませんか。 あれも欲しいこれも欲しい、もっともっと欲しい。それでは、心が安まりません。車のアクセルも踏みっぱなしでは危険ですね。心も同じでブレーキが大切です。 「無事」とは求めることをやめて心を落ち着けた状態です。そうすれば、多くの素晴らしい人や物に囲まれて暮らしていることに気づくはずです。
合掌
1月 1~ 3日 大般若祈祷 1月 4~10日 年頭配札 3月17~23日 春彼岸 4月12日 花祭と春供養 8月 1~15日 盆経 8月24日 お盆供養 9月20~26日 秋彼岸 11月15日 開山忌 12月31日 除夜の鐘
「形見の衣装を着て」
倉敷市亀島 S.W
大正生まれだった義父は、90年も前に何も知らないままに、 農家の男手が足りないとのことで、小田郡美星町(現在の井原市)から浅口郡福田町(現在の倉敷市)まで、 当時未舗装の道路を自転車に乗せられ連れてこられたとのことです。 その後、召集され海軍兵となり、戦艦大和にも乗船したそうで、 将来は軍人を目指していましたが、時代の流れでそれは果たせませんでした。 義父は106歳、義母は96歳とどちらも長寿で他界しましたが、 義父は「夫婦そろって100歳100歳」と口ぐせのように言っていました。 生前は伴侶と社交ダンスを楽しんでいたようで、形見の品としてダンスのベストをいただき、 私はそのベストをマジックボランティアの舞台衣装として着用しています。 大柄だったお義父さんのはダブつきますが、お義母さんのはピッタリです。 これからも一緒に頑張りましょうね。
墓じまいが増えたことにより、本堂に納骨堂を準備いたしました。 一時預かりにも対応しております。ご希望の方はどうぞお問い合わせください。 納骨壇とは、皆さんでお使いいただける納骨堂で一霊ごとに個別に安置することができます。 お墓が未定の方は、どうぞお問い合わせください。
令和七年 巳年 巳 呑乾坤 南禅僧堂 日下元精老大師
今年の干支は「巳」です。十二支の六番目で蛇が当てられています。 右の掛け軸、「画」は巳の字を蛇に見立てています。 中国の古くからの言い伝えでは「海に千年、山に千年棲みついた蛇は龍になる」と言います。 仏教でも蛇と龍は関係が深く、インドの蛇神が中国では龍王になりました。 「禅語」は「巳呑乾坤」(み けんこんを のむ)です。 乾は天を坤は大地を表します。小さな蛇でも天地を吞み込むぐらいの気持ちをもって力強く この一年を過ごしていきましょう。
幸せとは、 物をたくさん持つことではなく、 自分を知ることです。
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