法話

『母の日』 ~母にあらざれば育たず~

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◆はじめに

「空気」
 お母さんは
 きれいな空気のように
 やさしい愛を
 一日じゅう注いでいる
 こどもは
 あたたかい空気のように
 うれしい愛を 一日じゅう吸っている
 どちらも気がつかずに

これは、倉敷市の玉島に居られた河野進さんの詩です。
河野さんは教会の牧師様で、お母さんの詩をよく歌われました。
この詩をお寺参りの案内状に添えたところ、お檀家さんのお孫さんがこの詩を画用紙に書いて
「母の日」にお母さんにプレゼントなさったそうです。
お母さんはとても喜んで、親子でこの詩をよまれたそうです。


◆「お釈迦様のお母さん」

仏教を開かれたお釈迦様は、生まれて七日後にお母さんのマーヤと死別なさいました。
その後は、お母さんの妹であるマハー・パジャパティが養母となってお釈迦様を育てられました。
「父母恩重経」というお経があります。文字通りに父母の恩の深さ尊さを説いています。
このお経の中に「父にあらざれば生ぜず、母にあらざれば育たず」とあります。
生みの母と育ての母、二人のお母さんを大切に思うお釈迦様の気持ちのこもったお言葉です。


◆おわりに

今は、外出自粛が続いて家で過ごす時間が増えています。
どうか感謝の気持ちを忘れずに家族との時間を大切にしてください。
新型コロナウイルスの一日も早い収束と、皆さまのご健康を心からお祈り申し上げます。