お地蔵さん

【地蔵院通信】平成30年お正月 第43号

謹んで新年のご挨拶を申し上げます。 檀信徒の皆様方には、旧年中の御法愛を厚くお礼申し上げます。 本年も何卒宜しくお願い申し上げます。

合掌

- 祖謙和尚33回忌 -

昨年の11月12日に地蔵院において 先住職祖謙和尚の22回忌法要と 御開山 松雲和尚の開山忌法要が、盛大に執り行われました。 御開山とは、600年前に地蔵院を開かれた和尚様です。

当日は、好天に恵まれ厳かな雰囲気の中で式が進みました。 午前9時には、来られた方から順番にお庭をながめながら お抹茶とお菓子を楽しんでいただきました。
そして、午前10時から祖謙和尚33回忌法要が始まりました。

祖謙和尚33回忌法要
一、拈香(ねんこう)
一、楞厳呪坐誦(りょうごんしゅうざじゅ) 回向(えこう)
一、塔参諷経(とうさんふぎん)

『拈香』…祖謙和尚の遺徳をしのぶ法語をお唱えしました。

『塔参諷経』…墓前にお参りする代わりに、本堂で皆様とお勤めしました。

寺院で行う供養の法要を『斎会』(さいえ)と言います。

「斎」とは、慎んで身を清めるという意味と正午にいただく食事という意味があります。

つまり『斎会』とは、亡き人を通して多くの人々に食べ物をふるまい、感謝の気持ちを持って、 自らの身心を清浄にする法要なのです。

少し休憩の後に、11時から御開山 松雲和尚の開山忌法要を行いました。

開山 松雲和尚毎歳忌法要
一、般若心経(はんにゃしんぎょう)、消災呪(しょうさいしゅう)
一、本尊回向(ほんぞんえこう)
一、世尊偈(せそんげ) 大悲呪(だいひしゅう)
一、開山忌回向(かいさんきえこう)

『開山忌』とは、お寺に仏法を伝えるために最初にお寺を開かれた和尚様の命日に毎年営まれる法要です。 地蔵院の御開山 松雲和尚は、1424年年に亡くなられました。 それから約600年もの間とだえることなく行われています。
以上で、法要が終わりました。その後、大玄関で粗供養をお配りして小僧さんたちと皆様のお見送りをしました。 皆様、本当にありがとうございました。今後とも御法愛賜りますようお願い申し上げます。

合掌

- お地蔵さんの広場 -

「坐禅会、写経会」
「10月31日 倉敷市立美術館で『医療現場で求められる仏教』と題して 外科医であり龍谷大学大学院 実践真宗学研究家の教授をされている田畑正久先生の講演を聴きました。
世間では生きている間はお医者さんの世話になり、死ぬとお坊さんの世話になると考えられている。 今の医療では病気を相手にし老病死を先送りにできるが、心のケアまではしていない。 仏教は人間に生まれた意味、生きる意味、死んだらどうなっていくのかを説いている。
お寺での法話を聞くと「生老病死」がよく話題になりますが、これらに関わっているのも医療現場。 これからの医療現場では病気の治療だけでなく仏教を通して心のケアも大切だと知り、 先生の講演がすとんと心に入ったように思いました」

「今年もあっという間の1年間でした。
祖謙和尚さんの33回忌法要に参加させていただき、 このお寺の歴史を知り感銘しました。
これまでの長い間、つないでこられたお寺にお参りできることに感謝です。
又、お子様の成長ぶりが目に見えて頼もしく思いました。 今年も1年ありがとうございました」

- 祖謙和尚の書 -

祖謙和尚の書

- お言葉 -

平成30年   戌は吠ゆ 深巷の中

東福寺管長 原田融道老大師

狗(戌)吠深巷中
鶏鳴桑樹巓(戌は吠ゆ深巷の中 鶏は鳴く桑樹の巓)
田園の生活の閑寂な様子、のどかで平和な日常風景。

- 編集後記 -

2017年の「今年の漢字」は「北」でした。 「北」が選ばれた理由として、弾道ミサイル発射や 核実験強行など北朝鮮による脅威、 九州北部豪雨による被害、 競馬でキタサンブラックが活躍したことなどが挙げられました。
「北」という字は、たがいに背を向け合っている二人のさまを表しています。 そこから、そむくという意味になりました。

仏教では仏の世界を護る四天王がいて、北方を多聞天(毘沙門天)が護っています。 多聞天(毘沙門天)は仏の教えを聞くことが多いことから多聞天と名付けられたといいます。

おたがいに聞く耳を持ち相手の話をよく聞いて、争いのない平和な日々を過ごせますようにお祈りいたします。

俳句・川柳など

「廃校と なりし小島の 小学校の 金次郎は今も 本読みてをり」
 倉敷市連島 Y.O.

「空深く 星またたいて 月明かり」
 倉敷市水島 H.K.

「写経する 心の乱れ 字の乱れ」
「心経を 唱えて今日を 締めくくる」
 倉敷市連島 Y.M.

お願い

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平成三十年度年忌表

 一周忌 平成二十九年度亡
 三回忌 平成二十八年度亡
 七回忌 平成二十四年度亡
十三回忌 平成十八年度亡
十七回忌 平成十四年度亡
二三回忌 平成八年度亡
二七回忌 平成四年度亡
三三回忌 昭和六十一年度亡
三七回忌 昭和五十七年度亡
五十回忌 昭和四十四年度亡
※ご命日をご確認ください